大倉山音楽美術センターでの絵画レッスンを1から紹介します。その3
前出の生徒の4枚めのレッスンです
絵画教室 線の透視図法
近くのものは大きく見え、遠くのものは小さく見えるのは当たり前ですが、近くの大きなものと遠くの小さいものを直線で結んだ形が直線による透視図法です。これはかなり強引な方法ですが、画面になると原理が単純な分、説得力があります。
透視図法ではまず、描く人の目の高さを基準として、水平線を引き、水平な台に置かれた直線的なモチーフが1点もしくは2点の消失点に収斂するというモデルに従って、見たままの線の歪みを修正する図法です。遠くのものが小さくなるのですから、無限遠の水平線上では極端に小さくなりほぼ点となります。よって、平行線は一本の線が水平線にぶつかった消失点より引き戻せば二本目の線は自動的に割り出せることになります。便利な方法です。
同じ台の上のモチーフは各モチーフを同じ水平線上に消失点を設定すればともに同一平面、すなわち同じ台に乗っている図になります。この透視図法では垂直線は画面全域垂直に設定され距離変化を設定しません。視点が一点に固定されてあることと投影面(画面)が平面であることが条件です。
絵を描き始めてみると、日常とは違う見方が必要になってきます。日常では視覚は意識されず、ただ対象の認識に必要な要素を視覚から無意識にピックアップして対象を意識内で構成して認識としているからです。丁寧にモノを見なさいとだけ言われたのでは見えて来ないものが様々あり、その中の一つが微妙な大小関係です。実物の大きさなら問題ですが、見え方の大小などは日常生活では必要のない認識だからです。歪みはむしろ近代絵画が面白くなる要素ですから放おっておいても良いのですが、「面白さ」だけが絵ではありません。
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