大倉山音楽美術センターでの絵画レッスンを1から紹介します。その4
絵画教室 消失点の見つけ方
良くできた絵画は人間がよく見たのと同じだと思われているかもしれませんが違います。距離による大小が生じない小さな部分についてはその説も正しいときがあるでしょう。しかし絵画は自然物から離れ、人間に向けた特殊な存在です。レッスンに戻りまして、画面の比例を正確に観察し各位置をとっても絵としては正確な形にはなりません。人間の目では視線を動かさずに中心から外れた周辺の形を見ることができないからです。目を向けたすべてのものが視線の中心になって見えてくるものです。透視図法のようには単純に見えては来ません。目の高さで消失点ができると理解しても、どこが消失点なのか、そもそも消失点などあるのかが解らないのです。
まずはじめに投影面はモチーフの置かれてる位置と同じに考えます。そこに画面を設定し画面の平面が巨大に拡大された平面があると想定します。その平面上に水平線を設定し、モチーフの角度を延長して消失点を見つけます。画面の横幅の3.5倍とか2.3倍とか画面の幅をスケールとして消失点を求めます。要件としてはモチーフの直線と平行な直線を視点から延長して、水平線との交点を求めます。その位置が消失点の位置です。今度は描いている画用紙を巨大な平面に延長して先程モチーフの位置での平面に描いた関係を画用紙面に移します。先程、画用紙の3.5倍だったものを、今度は画用紙の3.5倍に置き変えます。モチーフ上の消失点と画用紙上の消失点を混同して透視図の訳がわからなくなる人が多くいます。投影面と画用紙面という2つの面を扱っていることをいつも意識して透視図を描きます。
はじめの図はモチーフと見ている人との関係を上から見たところです。AのテーフルにBという箱が置いてある状態で、消失点はそれぞれAには1点、Bには2点の消失点があります。それぞれ一点透視、二点透視と言います。
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