基礎デッサンその12、横浜・大倉山音楽美術センター、絵画レッスン
球形と反射
球体の表現は光半球と影半球を明確にすることと説明してきましたが、ガラスや金属のように鏡のように反射する材質では使えません。反射する材質の球面は周囲の壁やテーブル、窓や周辺のモチーフなどの映り込みによって表現されます。反射する材質では反射面の角度が視線に近づけば近づくほど反射が強くなります。水面などでもそうですが、真上から水面を見ると反射は少なく水底が見えたり水中の藻草や魚等が見えたりしますが、視線を水平線に向けると水面はほとんど鏡のようになって、空や森をそのまま反射します。反射する素材の球面でも同じ変化が起こります。それ故、球の周辺部では鏡の様になり形態の回り込みが表現されます。球の中心は凸面鏡になって周囲のディストーションの中心となります。
ここではレッスン1で紹介した生徒の12枚目の木炭デッサンを紹介します。四角、円筒、球、光方向と進めてきて反射までたどり着きました。絵ではモチーフのすべての要素を常にすべて描かなければならないということはありません。画面の必要に応じて形態、質感、周囲の状況等を選択的に描けばよいのです。
これでそれぞれの形態を4回づつ計12回の基礎レッスンが終わります。毎週描けば、3ヶ月で習得できます。基礎は簡単初歩的という意味ではありません。絵の骨格となるという意味で基礎ですので、確実な理解が必要です。
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