デッサンの勉強の順序 絵画教室 デッサン

query_builder 2022/07/22
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デッサンの勉強の順序

デッサンはまずはじめに画面とモチーフの関係から始めます。モチーフの画面との比例です。練習のデッサンでは出来るだけ過不足の無いように入れますが、作品となると曖昧さや空間もテーマと関係してくるので、積極的な表現手段だと考えたほうがおいでしょう。次に、モチーフの形状です。立方体であるとか、円筒であるとか、円錐や球であるとか、更に多面体や複合体、様々な形態の描写です。これには基本デッサンの知識が助けてくれます。形体や前後関係の空間の次に来るのが質感です。質感の中にはモチーフの固有の色彩と触感としてのツルツルとかザラザラ、ふわふわとかブツブツといった固有のマチエールの表現が入ります。モチーフで一番目につくのはこの質感で、質感からデッサンを始める人が多くいますが、形体という土台の上に乗るものなので、逸る気持ちを抑えて、しっかりと形体と位置関係を押さえてから始めたほうが良いでしょう。質感表現の順序としては固有色の設定のあとに触感を乗せたほうが描きやすいでしょう。まず比例、次に位置関係、固有の形体、次に色彩、触感、模様、文字と進むのがデッサンとしては合理的です。


今回の作例では、本が線の透視図法、花瓶が円筒と球、石とぶどうが球という基本形態です。前後関係は画面上の上下関係で示されます。ガラスのツルツル感は反射の描写で表現され、石とぶどうでは明暗の変化するあたりでの粒粒の単位の違いで表現しています。本は白いページと図版の暗いページとで色彩が表されて暗いテーブルクロスの上に乗せられています。光の方向を一定に設定して全体をまとめています。


とりあえず描いて、あとから基本的なところを覚えてゆくという天才肌の勉強法もありますが、基礎から順序よく練習するほうが無駄なく早く描けるようになります。

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